久々の鑑賞会 [ピアノ・音楽]
今日は久々に学生時代のサークルの仲間と「鑑賞会」をしました。「鑑賞会」というのは、それぞれが持ち寄った映像資料やCD等を皆で聴いて感想を言いあう、と書いてしまうとあっさりした感じがしますが、そこはマニア(?)が集まるだけあって、持ち寄るものがレアなものが多く濃厚な集まりなのです。学生時代には土曜や飲み会毎に皆が後輩の家に集まって夜通し曲を聴き続けていたものです。今となってはそれをやるだけの体力も無いのですが、、、、
今日は同期にお願いしてカルロス・クライバーの貴重な映像を見せてもらう、というのが大きな目的でした。1986年に来日して人見記念講堂で行われた演奏会を当時NHKで放送したビデオなのですが、これが凄いのです。
曲目はベートーヴェンの交響曲4,7番という定番の曲なのですが、一般的に販売されているコンセルトヘボウのライブ(1983年)よりも迫力があります。10年前くらいに見せてもらって以来、久しぶりに見せて(聴かせて)もらいました。
やはり素晴らしい演奏でした。特に7番。音楽が息づいています。オケ全体が活き活きとしているんですね。クライバーの指揮が全体の大きな流れを大きな振りで導きながら、細かい部分の表現まで的確に押さえているのです。相当なリハをしてまとめ上げているのでしょう。またライブでの気分の高揚もあるのでしょう、こちらまで聴いていてぐんぐんと気持ちが高まってきます。アンコールの「こうもり」とポルカも素晴らしかったです。
クライバーの演奏は、曲全体の流れが素晴らしいのですが、個人的には細部も含めて非常に洗練されている印象を受けます。センスがいいというか。あまりこれに慣れてしまうと他の指揮者の演奏が野暮ったく聴こえてしまうような、そんな麻薬のような魅力があります。録音、録画資料が少ないだけに非常に貴重なものだと思います。
その他、ポリーニのプロコの3番のコンチェルト、86年の熱情のライブ録画、85年のアシュケナージの来日ライブ等盛り沢山の内容でした。特にアシュケナージが好きな自分としてはバラード4番の貴重なライブ映像を観ることができて嬉しかったですね。
結局6時間も観たり聴いたりと非常に密度の濃い時間を過ごすことができました。ちょっと新鮮な気持ちになって、また明日から練習に(!)、CD探しに励みたいと思います。それから久々にコンサートにも行ってみたいですね。
【今日のCD】
- アーティスト: クライバー(カルロス), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ブラームス
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 1998/05/13
- メディア: CD
帰ってきてから余韻覚めやらず、今度はブラームスです。この曲はカラヤン&ベルリンフィルの重厚な印象が強かったのですが、クライバー&ウィーンフィルのすっきりとして洗練された演奏を聴いて、この曲の新たな魅力を発見できました。とても好きな演奏のひとつです。
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