ティル・フェルナー ピアノリサイタル [ピアノ・音楽]
行ったのは今日(23日)トッパンホールであったティル・フェルナーのベートーヴェンソナタチクルスです。
全曲演奏会の1回目ということで、16~18番と28番のソナタというプログラムでした。
このピアニスト、全く自分は知らなかったのですが、自分と同じ歳で、今回のベートーヴェンチクルスはニューヨーク、ロンドン、パリ、ウィーンで同時平行開催されるとのこと、、、すごいですね。
演奏の方ですが、自分は18番が一番良かったと思います。28番は出だしから前へ出てしまっていて、間とかフレージングがしっかり感じられなかったのが残念。後期のソナタでは非常に重要な部分かと思うのですが、、、、
あまりベートーヴェン向きではないのかなと思ったりもしました。
もちろん好みもあるとは思うのですが。
(おまけ)
一年でこの時期にしか聴かない曲、というのものがあると思います。第九もしかり。自分の場合、今の時期、バッハのクリスマス・オラトリオがそれに当たります。ものすごく長いですし、なんとなく流しっぱなしにしておくだけなのですが。
今年は、新たにCDを買ってみました。
- アーティスト: アーノンクール(ニコラウス),バッハ,オルトナー(エルヴィン),ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2007/12/05
- メディア: CD
結構新しい録音なのでハイブリッドCD、、、自分のCDプレイヤーでは再生できないのです。(最近の新譜は本当に多い)
仕方がないのでPCで聴いています。音はとてもクリア。
それにしてもこの曲、能天気すぎるほどの明るさ。とても好きです。
最近聴いたCDより [ピアノ・音楽]
どうしてもPCに向かう気力がなくて、、、
リハビリ代わりに久々に投稿したいと思いますが、最近聴いたCDをいくつか挙げたいと思います。
ペライアの既に廃盤になっているCDです。ずっと探していたのがたまたまアマゾンで見つかったもの。即興曲の2番、3番は本当に自然で飾り気のない自分好みの演奏です。幻想曲も感情に流されず落ち着いた演奏。非常に参考になります。
ペライアの新譜。音が素晴らしい!粒だっていてかつ質感を感じる音。特に4番が気に入っています(ジーグの終わり方がちょっといやらしい感じですが)。パルティータの残りの曲も是非聴いてみたいです。
- アーティスト: カルミナ四重奏団 田部京子,シューマン,シューベルト,田部京子,カルミナ四重奏団,イウガ(ペトル)
- 出版社/メーカー: Columbia Music Entertainment,inc.( C)(M)
- 発売日: 2008/04/23
- メディア: CD
久々の?新譜、早速購入しました。DENONから出るのは久しぶりのような気がします。
自然な演奏です。ピアノの音がとてもきれいなのも印象的。
田部さん、今年のラフォルジュルネではソナタを含めいろいろ弾いていたようで聴いてみたかったです。
- アーティスト: ツィマーマン(クリスティアン),ショパン,ジュリーニ(カルロ・マリア),ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2008/06/25
- メディア: CD
実はこの1ヶ月で一番聴いたのは実はこのCDです。別に新しく買ったわけではないのですが、、、
5月くらいになると1番のコンチェルトがすごく聴きたくなります。すごく時期にあっているというか、、、
特に1、2楽章。聴いているだけでなんともいえない気分になります。
ツィメルマンの旧録、線が細いなどといろいろな意見があるようですが、自分はこういう演奏がとてもショパンらしいと思います。
つらつらと書いてますが、また落ち着いたらとりためてある食べ物などを少しずつアップしていきたいと思います。
マーティン・ヘルムヘン ピアノリサイタル [ピアノ・音楽]
前半はバッハのパルティータ6番、メシアンの幼な子イエスに注ぐ20のまなざしより3曲と面白いプログラムでした。メシアンは全く理解できないのでコメントは差し控えますが、バッハは音色があまりはっきりせず良く分らない、という印象でした。
後半は、シューベルトのソナタ20番、リストのスペイン狂詩曲。シューベルト、特に終楽章はしっかりと歌っていて素晴らしかったと思います。最後は華やかに締めてくれました。
アンコールはバッハのパルティータ1番のサラバンド、ショパンの大洋のエチュード、バッハのコラール(「目覚めよと~」)とこちらもメリハリのある演奏でした。シューベルトといい25歳とは思えない渋い選曲ですね。ブレンデルにも師事しているとのことです。
全く知らないピアニストにもかかわらず、曲目だけを見てふらっと行ってしまったのですが、とても楽しむことができました。
トッパンホールということで、終わった後は歩いて神楽坂の「ル・ブルターニュ」へ。
トマト、ほうれん草、アーティチョーク等いろいろな野菜とチーズの入ったガレット。それほどしつこくなくて良いですね。
辛口のシードルといただきました。
りんごの入ったキャラメルブールサレのガレット。りんごとキャラメルというのもよく合いますね。
トッパンホール、とてもきれいで席も広めですし、神楽坂も近いですし、とてもいいホールです。
ブラームス ヴァイオリンソナタ3番 [ピアノ・音楽]
最近、週末毎に実家に帰った折には、必ずリヒテルの「エニグマ」を通して観て(聴いて)います。
特に気になるのがオイストラフとのブラームスのヴァイオリンソナタ3番の終楽章。互いの音色、音の迫力はいうにおよばず、あの息の合い具合は本当に凄すぎます。こんなCDがあるようです。
フランク、ブラームスの2、3番と本当に聴いてみたいのですが、アマゾンでは品切れ。タワーなども探してみて是非手に入れたいと思います。
仕方ない(!)のでこちらを聴いています。
うーん、大分軽く感じてしまいますね、、、、アシュケナージも勢いはあるのですが、和音に重厚さが感じられないのです。がっちりとした分厚さがなく、ぐらぐらした感じ。
3番の終楽章は、本当にいつか弾いてみたい!のですが、いろいろな意味で夢のまた夢です。
正月に聞いたCDより [ピアノ・音楽]
長い正月休み、外出する機会が少なかったこともあり、いろいろなCDを聴きました。
新譜ではないのですが、聴いていて気に入った2枚です。
- アーティスト: ハース(ウェナー), ハース(ウェルナー), リー(ノエル), ドビュッシー
- 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
- 発売日: 1993/12/15
- メディア: CD
ウエルナー・ハースのドビュッシーの全集の2巻、エチュード、レントより遅く、ベルガマスク組曲などが入っています。1巻(前奏曲、映像など)のほうは非常によく聴いていたのですが、こちらのほうはほとんど聴いていなかったものです。エチュードでは最後の2曲(アルペジオ、和音のために)が、それとベルガマスク組曲が素晴らしいです。人によっては淡々と弾いているとかあっさりとしているとか感じるかもしれませんが、自然に流れていく、音が重なりあっていく感じが自分はたまらなく好きです。それから独特の音色もとても魅力的だと思います。
パリに行った時Fnacで買ってきたもの(英語の版でジャケットは違います)です。出ていることを自分が知らなかっただけなのですが、「フランクだ!」と見つけて衝動的に買ってしまいました。81年の録音ということでジャケットはひげを生やす前のツィメルマン、2楽章などでも若干控えめでダイナミックさはないものの、構築力を感じさせる演奏。ダンチョフスカのたっぷりとした歌をしっかり支えています。ツィメルマン、他のフランクの曲も聞いてみたいです。前奏曲、コラールとフーガなど凄い演奏が聴けそうな気がするのですが。そういえば直近でクレーメルとこのソナタ、日本で弾いたんですよね。しかもブラームスの2、3番も。特に3番は聴いてみたかったです。
今年は、聴くほうばかりでなく演奏の方も少し頑張りたい、、、のですが、まずは日々練習を続ける強い意志を続けて持ちたいと思います。新年の抱負です。
(おまけ)
文楽のビデオやCDも結構鑑賞しました。
「熊谷陣屋」、改めて聞きなおしました。豪快かつ繊細な津大夫さんの語りを満喫しました。感極まって、S45年の「ひらかな盛衰記」の「松右衛門内より逆櫓」の古いビデオも見たのですが、「権四郎、頭が高い!」と樋口が名乗りを上げるところは何度聴いても身震いがします。昨年6月には教育テレビの芸能花舞台で特集があった程度で、今となっては津大夫さんの舞台にまったく触れる機会がないのは、とても寂しい限りです。文楽劇場の開場記念公演の「渡海屋」とかとても観て見たいのですが、、、国立劇場の資料室に行ってみるしかないんでしょうね。
久々の生ピアノ、、、 [ピアノ・音楽]
今回の帰省の目的は、久々に実家のピアノで練習するためです。
実家がリフォームしていた関係で、ピアノを一時的にバラして別の部屋に保管していたので、しばらくはピアノに触ることが出来ませんでした。リフォームが終わって、今日の朝ようやく業者の人が来て組み立ててくれました。
実際弾く時にはふたは開けません。
改めてみると久しぶりでなんだか新鮮な気持ちになります。
どのように保管されていたのかといいますと、、、
このように足をはずして壁に立てかけていた(!)のです。300kg以上もあるので、専門の業者に頼んで移動してもらいます。大人3人がかりで、しかも滑らせて移動させるのです。大変さが良く分りました。
で、久しぶりに本物のピアノに触ったのですが、、、やっぱり鍵盤が重く、疲れます。2時間ほどでへとへとになってしまいました。でも音が気持ちよく、わざわざ帰った甲斐がありました。
来年に向けて弾く機会がいくつかありそうなので、継続して練習したいと思います。
Dinu Lipatti [ピアノ・音楽]
Lipattiについての本が出ています。ようやくこの休みに読み終えました。
生い立ちや演奏について、より深く知ることが出来たのはもちろん良かったのですが、それ以上に、これまで断片的であったLipattiについての知識が一本の線につながり、さらに具体的な濃淡をもって自分の中で再構築できたのが自分にとって大きかったです。
例えば、リストの協奏曲1番ですが、現在自分たちが聴くことができるのはEMIから出ている極めて録音状態が悪いもののみで、聴くほうからするとあまり聴く機会は少ない曲だと思いますが、青年期のLipattiにとっては、彼の節々のタイミングで数々の指揮者と繰り返し演奏されている主要なレパートリーなのです。自分たちからすると残っている録音を全てよりどころとせざるを得ないのでしょうが、実際はもちろんそうではない、、、その溝を埋めてくれる貴重な本だと思います。
また、教育者としての功労も、新鮮だったのですが、それよりも自分は、後進に切々と訴える音楽へのアプローチが、なによりもLipatti自身の創り上げる音楽の礎そのもののように感じられて、なんとも胸が熱くなったのでした。闘病で苦しみながらも教育、自身の演奏会や録音への執着は想像以上のもので、最後のブザンソンのリサイタルはそういった過程を経ての彼のキャリアの最後の到達点だったのです。
その他、クララ・ハスキルとの関係の深さにびっくりしたり、もう少し長く生きていれば「ワルトシュタイン」や「交響的練習曲」もライブで録音されていたかもしれない、、、などと悶絶(!)したりもしました。
が、自分が最も嬉しかったのは、自分の好きなベートーヴェンの31番のソナタを、リサイタル等では弾かれる事はありませんでしたが、彼が本当に敬愛していたことですね。単純かもしれませんが、、、
この休み、数々の彼の録音を改めて聴きなおしました。どれも素晴らしいのですが、特に印象に残ったのは、リストの「軽やかさ」。録音はよくないのですが、音の一つ一つの輝きやさりげない表情、それを支える完璧な技術、もはや言葉では言い尽くせないほどの演奏だと思います。
最近聴いたCDから [ピアノ・音楽]
最近は特に食べ物ばかりの更新になっていますが、音楽の方も結構聴いてます。(弾くほうはサボっているのですが、、、)
3連休前に久々に渋谷のタワレコに行って何枚か買いこんできました。そのうちの3枚ほどについて触れたいと思います。
- アーティスト: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ブラームス, ベーム(カール), ウィーン楽友協会合唱団, ルートビッヒ(クリスタ)
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 1991/08/25
- メディア: CD
ブラームスの2、3番はとても好きな曲です。2番はクライバーのライブというお気に入りの演奏があるのですが、3番については曲は良いなぁと思うものの、なかなか素晴らしい演奏に出会うことができずにいます。カラヤンの旧録音に物足りず、結構評判の良いベームのものを買ってみました。
最後はこちら。Amazonにデータベースがない輸入版です。
ニコラーエワのライブ録音です。1955年ブタペストの演奏会でのバッハプログラムなのですが、、、若い!!平均律1巻からの抜粋とパルティータの4番を弾いています。特にパルティータは現在入手不能なので、非常に貴重な音源です。録音もこの年代からすると十分にきれいにとれています。
素晴らしいです。音が伸びやかで生き生きとしています。パルティータでその音色が最大限に生かされています。またパルティータの中では4番が最もその音色が生きてくるような気がします。
ゴールドベルグに続いてまた一つ愛聴版が増えました。
マエストロの誕生日 [ピアノ・音楽]
去る7/3はカルロス・クライバーの誕生日。生きていれば77歳とのことです。
7/3の夜、会社帰りに一杯やって帰ってきたところ、23時過ぎに近所に住む学生時代のサークルの後輩からTELをもらいました。「マエストロの誕生祝でケーキを買ってきたので、、、」とのお誘い(!)、早速駆けつけました。日付が変わるまでわずかな時間しかありませんでしたが、ちょっとしたバースデイパーティーとなりました。(笑)
マエストロを語る上でウィーンは欠かせない、とのことでなんとデメルの、しかもホールケーキでした。ただケーキ好きの2人ということもあって、ぺろりと食べてしまいました。ミルクチョコのクリームとオレンジやぶどうといった果物がとてもよく合っていました。
お祝いといえばシャンパーニュ、ということでアンリオのブリュット(デミ)を持参。乾杯しました。
マエストロの”Happy Birthday"の自筆譜の載った書籍や運命のライブ、「ばらの騎士」の日本公演の音源など拝見・拝聴し、短い時間でしたが、楽しませていただきました。
ブラームス ピアノソナタ第3番 [ピアノ・音楽]
ここ数日、好んで聴いています。どの楽章も好きなのですが、平日疲れて帰ってくると激しい曲はちょっと、、、という感じなので、特に2楽章ばかり聴いています。本当に癒されます。
冒頭に引用されているシュテルナウの詩が印象的です。
「黄昏迫り、月輝く 二つの心は結ばれて 喜び満ちて互いに寄り添う」
美しい旋律と支える伴奏がまさに寄り添うように、柔らかな雰囲気を紡ぎだしていきます。静かに盛り上がっていきながらも、やがて感情の高まりは頂点に達した後は、静かに終わりを迎えます。
よく聴くのはこちらのCDです。