團菊祭五月大歌舞伎 歌舞伎座 [歌舞伎]
GW最終日は、歌舞伎座で公演中の團菊祭へ行ってきました。
最近、パリ公演や天覧歌舞伎復活で話題になることの多い歌舞伎ですが、5月の歌舞伎座公演は團菊祭。しかも演目が勧進帳、團十郎の弁慶、菊五郎の富樫という豪華な組み合わせです!
歌舞伎は團十郎さんが復帰した時の「外郎売」以来ですので結構久しぶりです。
すごい混雑でした。
昼の部に行ったのですが、演目も役者さんもとても豪華!でした。
演目は以下のとおりです。
(演目)
1.泥棒と若殿 : 三津五郎(若殿)、松緑(泥棒)
2.勧進帳 : 團十郎(弁慶)、菊五郎(富樫)、梅玉(義経)
3.与話情浮名横櫛 : 海老蔵(与三郎)、菊之助(お富)、市蔵(蝙蝠安)、左團次(多左衛門)
4.女伊達 : 芝翫(木崎のお駒)
今回公演の筋書とチラシ
今回のお目当ては、團十郎の弁慶はもちろんですが、特に菊五郎の富樫と海老蔵の与三郎。期待通りとても素晴らしかったです。
團十郎さんの存在感はさすがでした。低く通る声一つとっても、他の役者さんとは全く次元が違います。今回は3階席で花道が見えなかったのですが、弁慶の出の後、義経の「如何に弁慶~」という呼びかけに「ははー」と応える部分。姿は見えなくてもその重々しい声での一言にすっかり魅了されてしまいました。また、パリ公演の映像でも感じたのですが、体調も完全に戻られてきているのでしょう。振りが大きく力強く弁慶を見事に表現されていました。残念ながら最後の飛六方の引っ込みは見えなかったのですが。(笑)
一方で、菊五郎さんもスケールの大きな富樫を演じていらしたと思います。所作、台詞は重々しくゆったりと、弁慶とのやり取りも緊張感を保ちつつ徐々に盛り上げていきます。團十郎さんもそれにつられてかゆったりと懐の深い演技をされていたと思います。完全に舞台の流れ・雰囲気全体をコントロールしているかのようで、この辺りはさすが!と感服です。海老蔵さんの若くてガンガン突き進んでいくのとは正反対の重厚な貫禄を感じる富樫でした。
海老蔵の与三郎、菊之助のお富はまず美しさ(!)にびっくり。特に海老蔵さんは与三郎の色男ぶりを遺憾なく発揮していたと思います。すっと立っているだけでもすごい色気がムンムンで、男の自分から見ても「こりゃカッコいいや、、、」と見とれてしまうほどです(笑)。ただいつも思うのですが、台詞の口調がもっと落ち着いてくるともっと良いのに、、、と思ってしまうのです。結構早口で一気にしゃべるせいか、どの役でも余り変わらないんですよね、、、、今回も助六での印象とかなりかぶる表現が多かったのが気になります。まあ、これからどんどん変わっていかれるのでしょうが、、、
それ以外では、「泥棒と若殿」の松緑さんが、気持ちのいい性格の泥棒を爽やかに演じていらっしゃってました。そのおかげで演目全体がとても良い雰囲気になったと思います。
盛りだくさんの演目ですので、あまり多く書くのは止めますが、團菊祭にふさわしい充実した内容で大満足でした。
次は、、、いつになるのでしょうか。成田屋ファンとしては、また團十郎さん、海老蔵さんが出る時にまた行ってみたいと思います。
(おまけ)
今日の観劇弁当は歌舞伎座前の「木挽町 弁松」で。日本橋の弁松と違うんですね。初めて知りました、、、中身も似ているように見えますが、結構違います。自分の好きなしょうがの煮つけが入っておらずちょっとがっかり。赤飯も普通の固さ(!)であれっ、という感じでした。(笑)
すごい人でしたね、
弁松のお弁当もいただきました。
by つるりんこ (2007-05-07 19:48)
うわーーーー、羨ましい!!
私も時間さえあれば、行きたいです。
連休中にやってたパリ公演のビデオも、後でじっくり見たいと思ってます。
しかし、フランス語の口上は面白かったです。
(海老蔵の早口は、フランス語だけではなかったのですね。。。)
by マリー・テレーズ (2007-05-07 23:55)
> つるりんこ さん
初めまして。訪問ありがとうございます。
さすが、歌舞伎はすごい人気ですね。雰囲気が華やかです。
久々に拝見する團十郎さんに酔いしれました。
> マリー・テレーズさん
パリ公演、ドキュメントも含めてとても面白かったですね。パリっ子には受け入れられたのでしょうか、、、なかなか勧進帳というのは分りづらいと思うのですが。
確かに團十郎が言っていたように、フランス語の口上、若い人は上手でしたね。
by Lipatti (2007-05-10 22:15)
> オレンジさん、pianoさん
nice!ありがとうございました。
by Lipatti (2007-05-10 22:16)