第262回 平成21年初春歌舞伎公演 国立劇場 [歌舞伎]
1月らしい雰囲気。着物姿の人も多かったです。
お目当てはなんといっても團十郎丈。
昨年7月の休演以来の復帰となる公演。
とても楽しみにしていました。
3階席ですが花道がきちんと見える席。値段も安いですし国立劇場はいいですね。
いつも文楽で行く小劇場とは雰囲気も大分違います。
團十郎丈復帰の演目は「象引(ぞうひき)」。歌舞伎十八番でありながら初役、また暫く公演されていなかった演目の復活公演とのこと。
「暫」のような勧善懲悪もの。このようなスーパーヒーロー的な荒事ならではの醍醐味があります。
なんでも新春に荒事を見ると縁起がよい1年が過ごせるとか。
団十郎丈は昨年5月の團菊祭以来でしたが、雰囲気、スケール、バリトン張りの声、、、とても力強く、團十郎丈のいる舞台を観ることのできる幸せを感じました。
これからも元気で頑張って欲しいと思います。
舞台全体も団十郎丈の復帰、それから初春を祝う趣向が一杯で、1月ならではの楽しい舞台。
満喫して帰ってきました。
團菊祭五月大歌舞伎 [歌舞伎]
連休初日の3日、歌舞伎座で團菊祭の夜の部を観て来ました。
あまり歌舞伎を観にいっているわけではないのですが、團菊祭だけは毎年必ず観にいっています。
相変わらずの人出です。加えてこの日は木挽町のお祭りだったようで、神輿が出ていてさらに混雑していました。
夜の部は、白浪五人男の通しをメインに、それと松緑さんの踊り。
特に白浪五人男は團菊祭ならではのとても豪華な顔ぶれ。
駄右衛門 : 團十郎
菊之助 : 菊五郎
南郷 : 左團次
忠信 : 三津五郎
赤星 : 時蔵
宗之助 : 海老蔵
青砥 : 富十郎 等々、、、
「知らざあ言って聞かせやしょう~」のくだりはもちろんですが、菊五郎さんの弁天小僧はさすが当たり役とされているだけありますし、5人が名乗りを上げる場面は本当に見ごたえがあります。
それからなんといっても團十郎丈の駄右衛門!
声はいつもの團十郎丈のまま(あまり役によって変わらないのですが、、、)なのですが、直にあの声を聞くだけで幸せになります、、、
話の筋もとても面白く、実は團十郎と海老蔵が親子だったなどという配役の面白みもあって、最後まで楽しむことができました。
年1回のこの贅沢な公演、来年もとても楽しみです。
(おまけ)
観劇弁当は三越の地下で「吉野寿司」にしました。
箱寿司
上太巻
東京でも買える、ということでどこで作っているんだろう、、、、と思ってしまうのですが、やっぱり美味しいですし、観劇弁当にぴったりです。
おかずだけ弁松本店で買いました。
甘いものは弁松のきんとんで十分だろうと特に買わず、、、最近甘いものから若干遠ざかっていますね、、、
成田山開基1070年 團十郎・海老蔵奉納お練り [歌舞伎]
成田山の開基1070年記念で團十郎丈・海老蔵丈のお練りと連獅子の奉納演舞に行ってきました。
「暫(しばらく)」で、「成田不動の申し子にて~」という台詞がありますが、成田山と成田屋は初代團十郎以来深い関係があるとのこと。
前回は海老蔵丈の襲名披露の時だったとのことですので、数年ぶりのイベントのようです。
昼過ぎから成田駅から参道を通って成田山までの間でお練りがありました。もの凄い人出でした。
間近で團十郎丈、海老蔵丈を目の当たりにして若干興奮してしまいました。
米屋の本店の前には大きなくす玉が。いろいろなお店の前にこのようなくす玉がありました。
紙吹雪やテープが舞っていてとても華やかです。
海老蔵丈。結構背丈があります。やっぱり存在感がありますね。
お練りが終わった後は、一度家に帰って一休み。
夕方から連獅子を見にまた(!)出かけていきました。
口上。"にらみ"はなかったですが、やっぱり盛り上がります。
連獅子、團十郎さんは最後はさすがにきつそうでしたが、とても力強くきびきびとした動きで素晴らしかったと思います。
海老蔵さんはさすがものすごい躍動感がある舞いで若さを感じます。最後のぐるぐる頭を回すところはものすごい速さでこれまたびっくり。
成田でこのようなイベントがあるのは地元民としてはとても嬉しいですね。
團十郎さんの力強い舞を見ていて大分復調しているようでこれまた嬉しい限り。来月は毎年恒例の5月團菊祭。今からとても楽しみです。
初春大歌舞伎 平成二十年一月 歌舞伎座 [歌舞伎]
今日は歌舞伎座の新春歌舞伎の夜の部へ行ってきました。文楽は昨年11月公演に行ったのと今回歌舞伎に行くので久々に1月公演はお休みです。今回のお目当ては、なんといっても團十郎さんの助六、とても楽しみにしていました。
お正月らしく酒樽がたくさん。着物姿の方も多くとても華やかでした。
開場前にはとても大勢の人が。
演目は以下の通りです。
1.鶴寿千歳 (芝翫、富十郎)
2.連獅子 (幸四郎、染五郎)
3.助六 (團十郎、福助、芝翫、左團次)
とても豪華な演目でした。おめでたい踊り2曲と助六、あまり歌舞伎を知らない自分も十分に楽しむことが出来ました。連獅子は染五郎の若々しい力強さと幸四郎の貫禄ある舞が圧巻でした。
そして助六です。もともと話の筋としての面白さというよりも成田屋の芸を楽しむ演目、豪快な團十郎さんの舞台を満喫しました。徐々に体調も戻られ、本調子になってこられたのでしょうか。ファンとしては嬉しい限りです。また、福助さんの揚巻もとてもきれいでした。
團十郎さん、3月には藤十郎さん、仁左衛門さんとの舞台がまた歌舞伎座であるようです。こちらも是非行ってみたいと思います。
余韻覚めやらず、家に戻って海老蔵さんの襲名披露の助六のビデオを改めて鑑賞。出演者が豪華なのもありますが、何よりも助六のイメージに海老蔵さんはぴったり。とてもカッコいいですし、まさに助六役者といった感じだと思います。
(おまけ)
観劇弁当は三越の地下で購入。弁松がなかったので、迷った挙句、明神下「雅」のお弁当にしました。
正月でかなり食べたので、野菜中心のあっさりしたお弁当にしました。茶飯がとても美味しかったです。
ところで三越の地下には「吉野寿司」があったんですね。東京でも楽しめるのは嬉しいのですが、大阪に行った時の楽しみが減ったような気がしてちょっと寂しく思いました。
團菊祭五月大歌舞伎 歌舞伎座 [歌舞伎]
GW最終日は、歌舞伎座で公演中の團菊祭へ行ってきました。
最近、パリ公演や天覧歌舞伎復活で話題になることの多い歌舞伎ですが、5月の歌舞伎座公演は團菊祭。しかも演目が勧進帳、團十郎の弁慶、菊五郎の富樫という豪華な組み合わせです!
歌舞伎は團十郎さんが復帰した時の「外郎売」以来ですので結構久しぶりです。
すごい混雑でした。
昼の部に行ったのですが、演目も役者さんもとても豪華!でした。
演目は以下のとおりです。
(演目)
1.泥棒と若殿 : 三津五郎(若殿)、松緑(泥棒)
2.勧進帳 : 團十郎(弁慶)、菊五郎(富樫)、梅玉(義経)
3.与話情浮名横櫛 : 海老蔵(与三郎)、菊之助(お富)、市蔵(蝙蝠安)、左團次(多左衛門)
4.女伊達 : 芝翫(木崎のお駒)
今回公演の筋書とチラシ
今回のお目当ては、團十郎の弁慶はもちろんですが、特に菊五郎の富樫と海老蔵の与三郎。期待通りとても素晴らしかったです。
團十郎さんの存在感はさすがでした。低く通る声一つとっても、他の役者さんとは全く次元が違います。今回は3階席で花道が見えなかったのですが、弁慶の出の後、義経の「如何に弁慶~」という呼びかけに「ははー」と応える部分。姿は見えなくてもその重々しい声での一言にすっかり魅了されてしまいました。また、パリ公演の映像でも感じたのですが、体調も完全に戻られてきているのでしょう。振りが大きく力強く弁慶を見事に表現されていました。残念ながら最後の飛六方の引っ込みは見えなかったのですが。(笑)
一方で、菊五郎さんもスケールの大きな富樫を演じていらしたと思います。所作、台詞は重々しくゆったりと、弁慶とのやり取りも緊張感を保ちつつ徐々に盛り上げていきます。團十郎さんもそれにつられてかゆったりと懐の深い演技をされていたと思います。完全に舞台の流れ・雰囲気全体をコントロールしているかのようで、この辺りはさすが!と感服です。海老蔵さんの若くてガンガン突き進んでいくのとは正反対の重厚な貫禄を感じる富樫でした。
海老蔵の与三郎、菊之助のお富はまず美しさ(!)にびっくり。特に海老蔵さんは与三郎の色男ぶりを遺憾なく発揮していたと思います。すっと立っているだけでもすごい色気がムンムンで、男の自分から見ても「こりゃカッコいいや、、、」と見とれてしまうほどです(笑)。ただいつも思うのですが、台詞の口調がもっと落ち着いてくるともっと良いのに、、、と思ってしまうのです。結構早口で一気にしゃべるせいか、どの役でも余り変わらないんですよね、、、、今回も助六での印象とかなりかぶる表現が多かったのが気になります。まあ、これからどんどん変わっていかれるのでしょうが、、、
それ以外では、「泥棒と若殿」の松緑さんが、気持ちのいい性格の泥棒を爽やかに演じていらっしゃってました。そのおかげで演目全体がとても良い雰囲気になったと思います。
盛りだくさんの演目ですので、あまり多く書くのは止めますが、團菊祭にふさわしい充実した内容で大満足でした。
次は、、、いつになるのでしょうか。成田屋ファンとしては、また團十郎さん、海老蔵さんが出る時にまた行ってみたいと思います。
(おまけ)
今日の観劇弁当は歌舞伎座前の「木挽町 弁松」で。日本橋の弁松と違うんですね。初めて知りました、、、中身も似ているように見えますが、結構違います。自分の好きなしょうがの煮つけが入っておらずちょっとがっかり。赤飯も普通の固さ(!)であれっ、という感じでした。(笑)